美しい人 ー佐多稲子の昭和

美しい人 ー佐多稲子の昭和

佐久間文子・著

判型:四六判 上製
頁数:352頁
定価:3,300円(税込)
本体価格:3,000円(税別)
発刊:2024年11月9日

ISBN : 978-4-87586-713-5

芸術新聞社Web連載 待望の書籍化!

佐多稲子 生誕120周年

生きることだけで精一杯だった100年前の日本に、
発言することを恐れず、
自分らしく生きることを諦めなかった
ひとりの女性作家がいました。

昭和の時代に数多くの傑作を生んだ
知られざる文豪・佐多稲子を今、紐解く。

 

佐多稲子とは……。 —まるでドラマのような激動の人生を生き抜いた女性

長崎県で若い父母のもとに生まれ、親戚の奉公人の長女となる。5歳で実父母の戸籍へ入籍、7歳で母が死去。11歳の時に一家で上京、小学校を辞めて工場で働くことに。10代は職を転々とし、20歳で結婚、自殺未遂、離婚。24歳で作家デビュー、25歳で再婚。その後、文学と革命運動、逮捕、勾留、戦争責任、離婚、子供を連れて自立。辛酸をなめながら、必死に生き抜いた94年の生涯。

—錚々たる作家陣との人脈を築く

10代の女中時代には芥川龍之介や菊池寛。20代には同人誌『驢馬』に集う中野重治や窪川鶴次郎(のちの夫)と出会う。作家活動後には、小林多喜二らと共に文化連盟の活動に奔走。その後、林芙美子らと戦地慰問や、社会運動で壷井栄に出会い、宮本百合子らと婦人民主クラブを創立など、多くの文学人との交流があった。

—今もなお読み継がれる数々の名著を残す

プロレタリア文学の代表作であり、第一作『キャラメル工場から』にはじまり、『私の東京地図』『女の宿』女流文学賞、『樹影』野間文芸賞、『時に佇つ』川端康成文学賞、『夏の栞-中野重治を送る-』毎日芸術賞、『月の宴』読売文学賞、1983年朝日賞受賞など。

 

佐久間文子(さくま・あやこ)
1964年大阪生まれ。文芸ジャーナリスト。朝日新聞記者をへて、現在フリーランス。著書に『「文藝」戦後文学史』(河出書房新社)、『ツボちゃんの話』(新潮社)がある。

 

■掲載情報
2025.3.1 朝日新聞<書評>
https://www.asahi.com/articles/DA3S16160273.html

2025.3.9 北海道新聞<鳥の目虫の目 久間十義>
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1132398/

 

■『美しい人 佐多稲子の昭和』刊行記念
佐久間文子さん・平山周吉さんトークイベント

2025年3月7日 18:50開場 19:30開演(90分を予定)
会場 ジュンク堂書店 池袋本店 9階 イベントスペース
定員 60名
詳細はこちらをご確認ください。
https://honto.jp/store/news/detail_041000110056.html?shgcd=HB300

「美しい人 佐多稲子の昭和」の刊行を記念し、著者の佐久間文子さん・ゲストの平山周吉さんの対談形式のトークイベントをジュンク堂書店池袋本店 9階イベントスペースにて開催いたします。

本書は数多くのプロレタリア小説の傑作を生んだ知られざる文豪・佐多稲子の人生を文芸ジャーナリスト出身の著者ならではの丁寧なリサーチにより紐解いた一冊です。

本イベントでは佐久間文子さんに作品への想いや佐多稲子さんの小説・社会的な活動についても詳しく語っていただきます。

さらに「満洲国グランドホテル」「昭和史百冊」などの著書を持つ平山周吉さんをゲストに迎えることにより、文学を中心として本書のテーマである「昭和」をより深く掘り下げる対談となります。

昭和100年を迎えた今、激動の時代を体現したような佐多稲子さんの生き様をより多くの方に知っていただければ幸いです。

ここでしか聞けないトークをぜひお楽しみください。

◆弊社からもお申し込みいただけます。
電話 03-5280-9081(芸術新聞社 販売)
〈hanbai@gei-shin.co.jp〉
メールでお申し込みの場合、お名前(フルネーム・読みがな)とお電話番号もご記載ください。

判型:四六判 上製
頁数:352頁
定価:3,300円(税込)
本体価格:3,000円(税別)
発刊:2024年11月9日

ISBN : 978-4-87586-713-5