青木敏郎画集III
頁数:128ページ
本体価格:3,500円(税別)
発刊:芸術新聞社
ISBN : 978-4-87586-700-5
時の流れに翻弄される
現代の美術に背を向けて ひたすら古典の面影を 模索すること50年
青木敏郎の感性とその世界
時の流れに翻弄される現代の美術に背を向けて、ひたすら古典の面影を模索すること50年の長きに渡って写実の道を自分なりに、追求してきました。写実の要は、当然 描写することにありますが、対象の何をどの程度どのように写しとるか、そこに描き手のすべての感性が生まれます。見るものすべてを細やかに描写するのではなく、 時に誇張、時に省略とせめぎ合いによって生じるエモーシャルな情感が写実美、メティエ美を生み出すことになります。フランス語のメティエは単に仕事という意味 ですが、油彩画のメティエという言葉の響きが大好きで、伝統的匠の技と美意識そ してロマンを感じるのです。私の絵画人生の座右の銘は油彩のメティエということ になります。 今までに幾度かの個展の際のカタログに、その時々の考えていた美術雑感をコメントしてきました。今から読み返してみると、美術論とまではいかないものの私なり の美術感をよく表していると思いそれらを掲載することと致します。それにホキ美 術館のカタログに載せたいくつかのコメント、2011 年度『月刊美術』7月号の今は亡 き本江邦夫氏とのアトリエでの対談、そし 2018 年度『芸術新潮』のフェルメール特集 に寄稿した、私がフェルメールの模写をした際の私的フェルメール論を併せて掲載 することと致します。
青木敏郎
【著者略歴】
1947年- 京都生まれ。東京造形大学卒業。 1973年
渡欧。ベルギー・ゲント市のロイヤル・アカデミーに在籍。 フェルメール等の作品を模写し、伝統技法等を学ぶ。
頁数:128ページ
本体価格:3,500円(税別)
発刊:芸術新聞社
ISBN : 978-4-87586-700-5