かな字解
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関口研二・編

判型 : B6判 並製
頁数 : 208頁
定価 : 2,200円
発刊 : 2014年12月19日

ISBN : 978-4-87586-416-5 C0071

かなの美、かなの成立と変遷に迫る。ロングセラー、『かな字典』『かな連綿字典』の姉妹編。

かなの美、かなの成立と変遷に迫る。
ロングセラー、『かな字典』『かな連綿字典』の姉妹編。

日本の文字は、大陸からの漢字移入に始まり、やがて日本語にあう文字を工夫する。漢字の草書の略化を利用した、新しい文字、平ひらかなが作り出されていき、平安時代中期には、かなの全盛期を迎える……。
本書は、さまざまな略形、略化の範囲、伝統的か一時的使用かの分別、さらに希少字母等を明らかにしていく。
当時の書き手に影響を与えた王羲之との対比など、広大な文献を広く深く探り、整理・解析。かな文字を理解するための、ハンドブック。

 「平安時代に入って本格化したかなの簡略化は、10世紀の後半に至っておさまったと考えられる。
 11世紀に入ると、かなの簡略化が一定程度に達したのを見越したかのように、かな書法の全盛期へと移っていく。
 11世紀に花開いたかなの書法、かな古筆は9世紀の三筆、10世紀の三跡に続く、三つ目の書法の盛期であった。古代の人々の英知の結晶というべきかな文字が、初めて本格的書法の仲間入りした点に、大きな意義を見いだすことができる。
 またかな古筆には実に多くの書き手が参加している。名手が一時にどうしてそんなにいたかと不思議に思われるほど、日本の書法の歴史の中で突出した人数であるが、それは当時の知的生産階級が、いかにかなの書法を愛で、娯しんだかを物語っているようにも思われる。
 本書はかな古筆という書法的にしっかり裏付けをもつ、かな文字の中心である草化かな(草・平かな)について、スタンダードな略形をはじめ、略化の範囲、伝統的か一時的使用かの分別、あるいは希少字母等を明らかにしようと試みるもので、『かな字典』の姉妹編の意味合いも兼ねている。
 本書がかなの美や、かなの変遷、成立に興味を持ち、またそれを書いて娯しむ人の助力になることがあれば、小さな願いが達せられる。」
(「はじめに」より抜粋)

【プロフィール】
関口研二(せきぐち・けんじ)
1947年埼玉県生まれ。東京学芸大学書道科卒業。同専攻科修了。
元東京家政大学講師、青山学院大学講師。
著作に、「かな字典」「かな連綿字典」「古筆の流れ」芸術新聞社刊、「篆刻の実際」書苑社刊、「雅印のたのしみ」雄山閣出版刊ほか。

判型 : B6判 並製
頁数 : 208頁
定価 : 2,200円
発刊 : 2014年12月19日

ISBN : 978-4-87586-416-5 C0071