書―その一筋の道を求めて

書―その一筋の道を求めて

三宅相舟・著

判型 : A5判 上製
頁数 : 260頁
定価 : 2,750円
発刊 : 2011年4月8日

ISBN : 978-4-87586-298-7 C0071

これからの「書」の歩むべき道を深く示唆する、書に携わるすべての方、必読の一冊。

これからの「書」の歩むべき道を深く示唆する、
書に携わるすべての方、必読の一冊。

「書」の道は、浅きに似て深く、易きに似て難し──。
半生をかな書道に捧げた筆者の綴るエッセイは、書技法のエッセンスと、書道史を軽妙に描き出すとともに、これからの「書」の歩むべき道を、深く示唆する。 書に携わるすべての方、必読の一冊。

【目次】
まえがき
本書の刊行を祝して
 神作光一(東洋大学名誉教授/日本歌人クラブ顧問)
第一章 学問としての書
第二章 書論を学ぶ
「骨勢」と「媚趣」
「天然」と「工夫」
「淹留」という筆法
書は彫るもの
触感覚
『書譜』の思想性
『才葉抄』に学ぶ
書の真相とは
会津八一の書相
書は芸術か、否、文化か?
書の芸術性について―「芸術のための芸術」と書
文房四宝の話―筆を思う
小字仮名の時間
俳画と仮名書
文人の意識
かな書の流れと魅力
明治以後の書教育の流れ
書教育の危機
漱石に思う
仮名書道の現代的使命

第三章 書を学ぶ姿勢
「印象臨書」について考える
正路に従う
臨書と温故知新
温故なくして知新なし
先人たちの学び方
一寸、ひと息
師弟の絆
古筆を大切に学ぼう
「稽古」とは
上達のための条件
仮名の学習に不可欠なもの
展覧会の「意義」と「意味」
熟書と生書
理由なんか要らぬ
所要時間書を学ぶ若人への想い

第四章 書のある生き方
情性の書、天然の書
『徒然草』の教え
数学者・岡潔に学ぶ
「たしなみ」の意味
「教養」の意味
禅師の御教え―まっすぐに生きる
林武という人
まじめたれ
不易と流行
即応と熟成
ふるさとを守る
ホンモノを志向して生きる
歴史を教えよ、歴史に学べよ
学と技―二人三脚
授業が教師の生命線
知得することの意味
人柄
敬称
文字は生きている
手紙を手書きしよう
添文
賀状は毛筆で
トーナメントプロでありたい
作家の使命―今を書く
心の流れ
ある書展から
きれい過ぎずに美しい書

第五章 十余年の軌跡
生い立ちの一頁―父とのこと
左手書きを矯正してくれた恩師
一筋の光
旅の収穫
旅の記録の一節
詩歌との共生
優美なかな書を後進へ
古都への憧憬
古都の思い出を辿る
胸熱き仕事を終えて
百基の石碑
新春の銀座は書で埋まる
春敬先生からの恩沢
座右の銘
また明日の書をめざして
あとがき 三宅相舟

【プロフィール】
三宅相舟(みやけ・そうしゅう)
1945年、広島県生まれ。大東文化大学文学部中国文学科卒業。広島県立世羅高等学校教諭、広島県立北陽高等学校教諭を経て、プロの書道家となる。
書道結社「相峻会」を立ち上げ、門人の指導・育成にあたる。平成4~8年の間、福山大学非常勤講師。桑田笹舟、その後桑田三舟先生に師事す。読売書法会理事・審査員。日展会友(入選17回)。平成8年4月、東洋大学文学部日本文学文化学科(旧国文科)教授。大東文化大学非常勤講師。学習院大学非常勤講師。
平成9年、読売書法会・笹波会を去る。平成10年、第50回記念毎日書道展に門人と共に出品参加す。平成21年、第10回三宅相舟書作展「相舟のかな」(於・銀座セントラル美術館)開催。同展の評価により毎日書道顕彰〈芸術部門〉受章。平成18年より、郵政公社(現・日本郵便)発行「ふみの日記念切手」の監修ならびに揮毫を努める。以後、今日に至る。
現在、(財)毎日書道会・事業企画委員、評議員。

判型 : A5判 上製
頁数 : 260頁
定価 : 2,750円
発刊 : 2011年4月8日

ISBN : 978-4-87586-298-7 C0071