展覧会案内千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念 宮島達男 クロニクル 1995−2020

千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念

宮島達男 クロニクル 1995−2020


宮島達男《Counter Skin on Faces》2019/2020年
Courtesy of Akio Nagasawa Gallery Photo by Siliang Ma

千葉市美術館

千葉県千葉市中央区中央3-10-8
tel.043-221-2311
2020年9月19日(土)〜2020年12月13日(日)
※10/5(月)・19日(月)、11/2(月)・16(月)、12/7(月)休室
10:00~18:00
※金、土曜は20:00まで
※入場受付は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般1,200円 大学生700円 小・中学生、高校生無料
※ナイトミュージアム割引あり

展覧会ページ:https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/tatsuo-miyajima/

→ チケットプレゼント *受付は終了しました

宮島達男は、LED(発光ダイオード)のデジタル・カウンターを使用した作品で高く評価された、世界で活躍する現代美術作家だ。1980年代より宮島は、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づき、これまで30ヵ国250ヶ所以上で作品を発表してきた。作品のモチーフであるデジタル数字は命の輝きをあらわし、0が表示されず1から9の変化を永遠に繰り返すことで、人間にとって普遍的な問題である「生」と「死」の循環を見る者に想像させる。

本展は宮島の、首都圏の美術館では12年ぶりに開催される大規模な個展となる。作家にとって重要な転換期にあたる1995年を起点とし、時間と空間に深く関わる作品表現の本質に、「クロニクル(年代記)」というテーマから迫ることを試みる。LED作品、パフォーマンス映像、プロジェクトを軸とする作品のヴァリエーションは、四半世紀の複層的な展開を感じさせるとともに、世界の不確定性に作家が全身全霊をかけ、身体と感性を対峙させてきた事実が伝わるだろう。

2000年代に入り、宮島は「Art in You(アートインユー)」を提唱している。これは「アートはあなたの中にある」と訳され、誰もが創造性を生み出すことを信じてやまない独自の芸術思想といえるだろう。この宮島のメッセージは、自然災害や国際紛争など、さまざまな困難に直面しても歩みを止めず努力してきた現代社会の人々に、今こそ必要とされるものかもしれない。生きることの意味、そして平和と共生の意義を、他者との開かれた対話を通して問い続けてきた宮島の豊かな世界観は、未来への新たな視座を投げかけることだろう。