展覧会案内ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター

ニューヨークが生んだ伝説の写真家

永遠のソール・ライター


ソール・ライター 《薄紅色の傘》 1950年代、
発色現像方式印画
ⒸSaul Leiter Foundation


Bunkamura ザ・ミュージアム

東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F
お問合せ.03-5777-8600(ハローダイヤル)
2020年1月9日(木)〜3月8日(日)
※1/21(火)、2/18(火)のみ休館
10:00~18:00
※金曜・土曜は21:00まで
※いずれも入館は各閉館時間の30分前まで
入館料(当日):一般1,500円 大学・高校生1,000円 中学・小学生700円
※前売・団体割引あり

展覧会HP:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_saulleiter/

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2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催した日本初の回顧展で、大きな反響を巻き起こした写真家ソール・ライター(1923-2013)。

1950年代からニューヨークでファッション・フォトグラファーとして華々しく活躍しながら、1980年代に商業写真から退き、表舞台から姿を消した。彼を忘却の世界から再び呼び戻したのは、2006年、ドイツのシュタイデル社から出版された『Early Color』だった。このカラー作品は世界的な反響を呼び、当時すでに80歳を超えていたソール・ライターにとって、写真界への実質的な第2のデビューとなった。

2013年、89歳でソール・ライターがこの世を去った後、40年以上にわたって彼の最愛の住処であり仕事場でもあったニューヨークのイースト・ヴィレッジのアパートには、膨大な作品が未整理のまま残された。生前からライターのアシスタントとして、それらの作品を世に出すことに大きく貢献したマーギット・アーブ氏を代表に、2014年にソール・ライター財団は創設された。現在、本財団は大きな使命の一つとして、「ソール・ライター作品の全アーカイブ化」に取り組んでいる。カラー作品だけでも8万点ともいわれる写真、絵画、さらに多くの資料類…。財団の事務所となっているソール・ライターのアパートでは、現在進行形で「発掘作業」が続けられている。

今展では、2017年の展覧会開催以降に発掘された、まさに“宝の山”のような未整理資料の中から、世界初公開作品をはじめモノクロ・カラー写真、カラースライド等の多くの作品を選びだし、一人の写真家の生涯にわたるアーカイブを展観する。

前回の展覧会では未発表であった、彼自身が“自身の芸術の到達点”と語った多数のスケッチブックとともに、家族のアルバム写真、生涯愛して止まなかった愛猫たちの写真など、ソール・ライターの背景を知ることの出来る多くの未発表写真も展示し、彼の実像に迫る。

また、これまでほとんど紹介される機会がなかった、2000年以降にデジタルカメラで撮影されたカラー作品も展示され、飛躍的に写真技術が発展した20世紀から21世紀にかけて、新しい技術の中を柔軟に泳ぎながらも、芸術家としての軸がまったくぶれることがなかった彼の創造の世界に迫る。