展覧会案内国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業 ミュシャ展

国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業

ミュシャ展



《スラヴ叙事詩「原故郷のスラヴ民族」》1912年
プラハ市立美術館
©Prague City Gallery

国立新美術館 企画展示室2E

東京都港区六本木7-22-2
tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年3月8日(水)〜2017年6月5日(月)
※火曜休館 ただし、5/2は開館
10:00〜18:00
※金曜、4/29〜5/7は20:00まで
※いずれも入場は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般1,600円 大学生1,200円 高校生800円
※前売・団体割引等あり

展覧会ホームページ:http://www.mucha2017.jp/


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美しい女性像や流麗な植物文様など、華やかで洗練されたポスターや装飾パネルで知られる、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家の一人、アルフォンス・ミュシャ(チェコ語発音ムハ※、1860-1939)。

オーストリア領モラヴィア(現チェコ)に生まれ、ウィーンやミュンヘンを経て、27歳でパリに渡り絵を学んだが、なかなか才能を発揮する機会に恵まれなかった。しかしミュシャが34歳の時、転機が訪れた。女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけることになり、一夜にして成功をおさめたのだ。以降、優美で装飾的な作風は多くの人を魅了し、時代の寵児として活躍した。

ミュシャは、故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品も数多く描いている。その集大成が、50歳で故郷に戻り、晩年の17年間を捧げた画家渾身の作品《スラヴ叙事詩》(1911-1928年)だ。およそ縦6メートル、横8メートルにも及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた20点の油彩画は、古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大なスペクタクルであると言える。

本展では、この《スラヴ叙事詩》をチェコ国外では世界で初めて、全20点まとめて公開する。プラハ市のために描かれ、1928年に寄贈された《スラヴ叙事詩》は、1960年代以降、モラヴィアのクルムロフ城にて夏期のみ公開されてはいたものの、ほとんど人の目に触れることはなかった。その幻の傑作が、80年以上の時を経て2012年5月、ついにプラハ国立美術館ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)にて全作品が公開。そしてこのたび日本で、これら幻の最高傑作の全貌が一挙紹介となる。

パリで活躍したミュシャが《スラヴ叙事詩》を描くに至るまでの足跡が、約100点の作品を通じて明らかとなる。