展覧会案内電線絵画展-小林清親から山口晃まで-

電線絵画展
-小林清親から山口晃まで-


山口晃《演説電柱》 平成24年(2012)
ペン、水彩、紙 個人蔵
©️YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery


練馬区立美術館

東京都練馬区貫井1-36-16
tel.03-3577-1821
2021年2月28日(日)~ 2021年4月18日(日)
※月曜休館
10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般1,000円 高校・大学生および65~74歳800円
※各種割引制度あり

ホームページ:https://www.neribun.or.jp/museum/

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練馬区立美術館で、「電線」に注目した異色の展覧会が開催される。

街に縦横無尽に走る電線は美的景観を損ねるものと忌み嫌われ、誰しもが地中化されスッキリと見通しのよい青空広がる街並みに憧れを抱くことは否めない。しかし、そうした雑然感は私たちにとっては幼いころから慣れ親しんだ故郷や都市の飾らない、そのままの風景であり、ノスタルジーと共に刻み込まれている景観と言えるだろう。

この展覧会は明治初期から現代に至るまでの電線、電柱が果たした役割と各時代ごとに絵画化された作品の意図を検証し、読み解いていこうとするものだ。

文明開化の誇り高き象徴である電信柱を堂々、画面中央に据える小林清親、東京が拡大していく証として電柱を描いた岸田劉生、モダン都市のシンボルとしてキャンバスに架線を走らせる小絲源太郎、電線と架線の交差に幻想を見出した“ミスター電線風景”朝井閑右衛門。そして独特なユーモアで観る者を魅了する現代美術家・山口晃など、個性あふれる鋭い観察眼を持った作家たちの作品から電線、電柱を通して、近代都市・東京を新たな視点で見つめなおす試みだ。